金融機関の融資審査基準「物件評価」その項目とは

物件評価の項目とは 融資戦略

こんにちは、ヤマトキです。

融資の審査基準には「物件評価」と「人物評価」の2種類があるというお話を前回させていただきました。
その中で前回は「人物評価」について項目の解説をしましたが、
本日はもう一方の審査基準「物件評価」について項目解説をさせていただければと思います。

物件評価についてはこれまで以前ご説明した
積算評価と収益評価の2つによって導き出せます。

改めて詳しく見ていきましょう

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積算評価

土地の評価

土地の評価はその土地の接する道路ごとに決められている「路線価」に
面積をかけることで算出できます。

さらに土地の形状(地型)や接道具合の良し悪しによって奥行価格補正率などの掛け目によって
プラスやマイナスに振れていきます。

土地=路線価×面積×掛け目

奥行価格補正率

主な掛け目例として奥行価格補正率があります。
奥行価格補正率は縦長な土地などについて、長辺部分がどのくらいの長さかによって土地価格に掛けて計算されます。
細長い物件であればあるほど土地価格は減額されていきます。

建物の評価

建物の評価は構造ごとの新築価格に対して、経年劣化分を割り引いて算定します。

建物=新築時価格×建物の延床面積×経年劣化

構造が丈夫であればあるほど、
面積が広ければ広いほど
築年数が浅ければ浅いほど評価額が高くなります。

土地と建物の評価額を合計し、販売価格で割り算する

積算評価=土地+建物
担保保全率=担保評価 / 販売価格×100
この積算評価の合計額が販売価格に占める割合が高ければ高いほど、
処分価格が高いことになり、金融機関の評価が高いと言えます。
金融機関により、積算評価額に掛け目を加えて減額する場合があります。

土地の掛け目例

プラス評価接道、間口広い
道路行動
地型整形地
マイナス評価接道、間口狭い
道路私道
地型不整形地
敷地延長あり
道路との高低差あり
債地権、地上権あり

建物の掛け目例

プラス評価築年数新しい
検査済証あり
確認済証あり
マイナス評価築年数古い
検査済証なし
確認済証なし
建ぺい率オーバー
容積率オーバー
再建築不可
積算評価の詳細な算出方法を以前の記事で紹介してますので参照してみてください。

収益評価

満室家賃の6〜8掛けと、融資の返済額を比較し、返済が可能な場合に融資が行われます。

金融期間A
家賃×64%>金利4%の返済額
金融期間B
家賃×80%>金利5%の返済額

これは金融機関ごとに異なるため、各銀行で詳細にどういう計算が行われているかはわかりません。

ただ一つ言えることは、
収益評価はとにかくROI(対物件価格収益)が高い物件は
基本的に収益性が高く評価が出やすいので
そこを追い求めて物件探しを行っていきましょう。

現在の金融機関の多くは収益還元法により融資判断を行う金融機関が多いので、
収益性は特に見るべき指標です。

以上です。
金融機関の評価方法はしっかり理解しておきましょう。

 

理想は融資を受けられる金融機関が決まっているのであれば、
その金融機関がどちらの評価方法を行うのかを理解し、
それに見合った基準の物件を見つけて、あてることです。

これには業者との連携が特に必要になりますので、
コミュニケーションをとって融資を組める物件を探してもらいましょう

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