金融機関の物件評価「積算評価」の計算方法

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こんにちは、ヤマトキです。

 

本日は前回紹介した金融機関の物件評価のうち
「積算評価」について計算方法と事例について紹介します。

 

積算評価は
土地と建物の足し合わせて評価します。
[計算式]
土地評価額 = 土地面積 × 路線価
 
建物評価額= 再調達価格 × のべ床面積 × (法定耐用年数 – 築年数)÷ 法定耐用年数
 
積算評価=土地価格+建物価格

 

[解説]
路線価…別名「相続税評価額」と言い、国税庁が決定している相続税や贈与税の課税基準となる土地価格です。
    厳密には道路の価格なのですが、そこに隣接する建物の価格を評価する際に路線価として評価します。
    例えば、隣接する道路が「460C」と書かれていた場合は、460部分に”000″をつけて”460,000円”の評価となります。
    ※Cのアルファベット部分は借地権評価割合なので別で解説します。

 

    路線価は地価マップ(https://www.chikamap.jp/chikamap/Portal?mid=216)の相続税路線価等から確認できます。
再調達価格…構造により相場が決まっています

 

         再調達価格  法定耐用年数
木造      :10~16万円/㎡ 22年
S造(軽量鉄骨) :10~16万円/㎡ 27年
S造(重量鉄骨) :13~18万円/㎡ 34年
RC造       :16~22万円/㎡ 47年
SRC造     :16~22万円/㎡ 47年

 

簡易的に木造・軽量S造は16万、重量S造は18万、RC造・SRC造は20万円で計算します。
それでは、以下に例をあげてみます。

 

例)
土地:300㎡
延床面積:500㎡
築:25年
構造:RC造
路線価:30万円

 

この物件の積算評価は以下のようになります。

 

土地評価額=300㎡×30万円=9,000万円

 

建物評価額=20万円×500㎡×(47年 – 25年)÷47年=4,680万円

 

積算評価額=9,000万円 + 4,680万円 =1億3,680万円
さらに担保評価として計算する時は
この積算評価に借り入れする方の信用や属性により掛け目(70〜100%)をかけて計算されているようです。

 

担保評価 = 積算評価 × 掛け目(70〜100%)

 

以上です。
積算評価は多くの金融機関で用いられている評価方法のため、
物件を選定する際には積算価格に対して物件価格がどうなのかを
事前に確認して物件購入を決めるようにしましょう。

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